ちょっと詳しいタイルカーペットのまめ知識をご紹介します!
さまざまなデータや研究結果から、カーペットが愛される理由を色々な角度でご覧いただき、導入の参考にして下さい。
カーペットの起源
カーペットの歴史は3500年もの昔にまでさかのばることができます。日本がまだ縄文時代の頃、ペルシャじゅうたんの生産地として知られる現在のイランあたりに 「パイルのあるカーペット」が誕生しました。
そして、このペルシャの手作りのカーペット(だんつう)技法はシルクロードを経てインドや中国に伝わる一方で、十字軍のたび重なる遠征などを経でヨーロッパ諸国にも伝わったのです。
手作りだったカーペットを機械で作るようになったのは18世紀のヨーロッパであり、産業革命の進展とともに 「ウィルトン」や「アキスミンスター」などの近代的な機械織カーペットが生み出されました。
そして現在、世界で最も普及しているのがアメリカで開発された量産型の「タフテッドカーペット」で、基布にパイル糸を刺し込んでパイルを形成するものです。
日本でも古<から植物を素材とした「こも」「むしろ」のような敷物がつくられていました。パイルのある敷物が国内でつくられるようになったのは江戸時代に入ってからです。現在は、日本でもタフテッドカーペットがほとんどを占めており、年間の生産量は約5千万㎡強にもなります(2009年日本カーペットエ業組合調べ)。用途別の主力はタイルカーペット、ピース・ラグで、素材別ではナイロンが最も多く、ポリプロピレン、ポリエステルと続きます。
素足でも温かいカーペット
寒い日に素足でフローリングの上を歩き、あまりの冷たさに思わずつま先だけで走ってしまったことはありませんか?すべって転んで大ケガをしてしまうこともあるかもしれません。もちろん、カーペット敷きの部屋ではこのようなことは起こりません。空気を多<含むカーペットは、寒い時に素足で触れても冷たさを感じることのない「接触温熱感」に優れた床材だからです「せんい」層に隠された空気層が断熱層になっているのです。
サーモグラフィー
手のひらを床材に接触して、5秒後の手のひらの表面湿度を色で表現したのが下のサーモゲラフィ写真です。赤くなるほど湿度が高く、青くなるほど湿度が低いことを表しています。ウールカーペットでは、手のひら全体が赤く暖かいことが分かります。 このように、接触温熱感から見てもカーペットは他の床材に比べて優れた値を示しており、まさしくカーペットは住まいにおける暖かさづ<リの基本といえます。
音を出さずに吸収
マンションなどの集合住宅では、階下の住人に対しての「音」のトラブルも依然大きな課題で、「音」への配慮は十分注意する必要があります。そのような時、「発音性」「床衝撃音の低減性」「吸音性」のいずれの防音性能についても優れたカーペットが力を発揮します。 無響室内でタッピングマシン(鉄棒の先のようなものでコツコツたたく装置)を用いてカーペツトやフローリング等の床材を叩き、発生した音の大きさを測定した結果、カーペットは他の床材に比べて発音性が小さいことが判明しました。 音の強さの比を表すdB(デシベル)量でみると、塩ビタイルとフローリングが85~86dB、クッションフロアが84-85dBであるのに対し、カーペットは72~75dB(アンダーフェルトを敷くと68~72dB)という数値でした。
ほこりっぽさを軽減
カーペットは「ほこリ」が心配だというご意見があります。
確かに、フローリングなどはほこりを拭き取ることはできますがすぐに空中に舞い上かってしまいます。
引越の際などにソファを動かすと、びっ<リするほどほこりがたまっていたという経験をした人も多いでしょう。
一方、カーペットはフローリングなどではできない「ほこりを取り込む」特性があります。カーペットを敷いていれば、ほこりはパイルせんいの内部に取り込まれ室内の 「ほこりっぱさ」を軽減し、室内空気環境の改善に役立ちます。
したがって、こまめに掃除をしていただくと、お部屋の空気はカーペット敷きの部屋の方がきれいになります。
ほこりを取り込む特性を活かし、デパートの貴金属売場ではカーペットがよく敷かれています。これは貴金属にほこりがつかないようにするためです。
まだまだタイルカーペットには魅力がたくさん
言葉やグラフでお伝えするタイルカーペットの魅力には限界があります。
そこには暖かさも、安心感も、「イメージ」や「データ」でしかお伝え出来ません。
体の中で唯一、常に地面にふれ続ける両足を優しく包むホームタイルカーペットは現代の社会において少なくなってきている「癒し」を提供する数少ないインテリアです。
あとは皆様の生活の中でホームタイルカーペットの魅力を感じながらその心地よさを存分に味わっていただければ幸いです。